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議決権行使に関する基本方針

基本的な考え方

投資信託財産等で保有する株式の議決権行使は、専ら受益者の利益のため、投資信託財産等の価値増大を図るための運用戦略上の一手段であり、受託者として適切な行動をとることを基本とします。

投資信託財産等で保有する株式の議決権行使は、特定の政治的・社会的問題に対する手段とは致しません。
投資信託財産等で保有する株式の議決権行使に際しては、運用の受託者として知り得た情報およびその分析結果のみに基づき行動します。
また、議決権行使を行うに際しては、企業のガバナンス体制をはじめとして、法令や企業倫理の遵守、社会との共生、環境問題への取り組みなど、企業としての社会的責任についても判断材料に取り入れ、投資信託財産等で保有する株式にかかる株主価値の増大が長期的に実現するよう目指します。

議決権行使の体制

  1. (1)運用部は、議決権行使に関する具体的行使基準を作成し、運用委員会に起案します。
  2. (2)運用委員会は、起案された行使基準の内容を検討し、同行使基準の採用について決裁します。
  3. (3)運用部は、採用された行使基準に則り議案の可否につき審議を行います。このとき、行使基準のみでは明確に判断できない議案については、運用委員会に付議します。
  4. (4)運用委員会は、付議された議案について審議し、その審議結果を運用部に還元します。
  5. (5)運用部は、議案にかかる審議結果について運用部長に起案します。
  6. (6)運用部長は、行使基準および運用委員会の議事録等をもとに、議案の可否について決裁します。
  7. (7)運用部は、運用部長により決裁を受けた審議結果を資産管理銀行に通知し、議決権の行使を指図します。

議決権行使のガイドライン(国内株式)

(1)取締役会に関する事項

取締役会構成等の妥当性・適切性を審議し賛否を判断します

○主な行使基準

  • 監査役会設置会社から監査等委員会設置会社(または指名委員会等設置会社)、監査等委員会設置会社から指名委員会等設置会社への移行は原則賛成します。
    逆に、指名委員会等設置会社から監査等委員会設置会社(または監査役会設置会社)、監査等委員会設置会社から監査役会設置会社への移行は原則反対します。
  • 取締役会は十分に議論でき迅速な意思決定ができる規模(20名以内)を超える場合には、代表取締役(※1)の選任に反対します。
  • 取締役会に社外取締役が2名以上選任されていない場合、合理的かつ納得性ある説明がなければ、代表取締役(※1)の選任に反対します。但し、社外取締役が1名の場合でも、社外取締役の比率が3分の1以上の場合は賛成します。
  • 合理的かつ納得性ある説明なく社外取締役を減員した結果、改選後の独立した社外取締役の比率が20%を下回る場合、代表取締役(※1)の選任に反対します。
  • 合理的かつ納得性ある説明なく社内取締役を増員した結果、改選後の社内取締役が10名を超え、かつ独立した社外取締役の比率が20%を下回る場合、代表取締役(※1)の選任に反対します。
  • ※1指名委員会等設置会社の場合は指名委員の取締役再任にも反対します。また、代表取締役が改選期でない場合は社内取締役の選任に反対します。

(2)取締役選任に関する事項

会社の業績や資本効率、対象取締役の経歴・資質・職務の執行実績、社外取締役の独立性等の妥当性を審議し賛否を判断します。

○主な行使基準

  • 3期連続赤字あるいは3期連続無配(3期連続ROEが5%以上の場合は除く)の企業に対し、信頼できる業績回復プランあるいは合理的な理由がなければ、在任3年以上の社内取締役(※2)に反対します。
  • 効率的な企業経営が行われていない企業(3期連続ROEが5%未満)の中で、内部留保が過大(株主資本比率70%以上またはネットキャッシュが総資産の25%以上)または業種別でROEが3期連続下位25%である企業の取締役選任にあたっては、合理的かつ納得性ある説明がなければ、在任3年以上の代表取締役(※2)に反対します。
  • 株主総会ではなく取締役会で配当を決定する場合であって、下記(5)に定める基準に該当する場合は、合理的かつ納得性ある説明がない限り取締役の再任に反対します。
  • 株主総会の承認を得ることなく、取締役会の判断で買収防衛策を継続する場合であって、当該買収防衛策が下記(7)に定める基準を満たさない場合は、取締役の再任に反対します。
  • 下記(9)に定める「反社会的行為を行った企業」に選定した企業であって、明らかに株主価値毀損に繋がると判断される場合は、責任を取るべき取締役の再任に反対します。
  • 取締役としての実態的な活動が不十分(取締役会及び各委員会出席率が75%を下回る)と認められる社外取締役の再任は合理的かつ納得性ある説明がなければ反対します。但し、他の法人等の兼職数が5を超え、出席率が75%を下回る場合は理由を問わず反対します。
  • 社外取締役は独立性が確保されていない場合は反対します。但し、独立性のある社外取締役が2名かつ20%以上存在する場合は、それ以上の社外取締役(※3)の独立性は問いません。
  • ※2指名委員会等設置会社の場合は指名委員の取締役再任にも反対します。
  • ※3監査等委員会設置会社の場合は監査等委員である社外取締役には適用しません。

なお、社外取締役が当該企業との間で以下のいずれかの関係にある場合、合理的かつ納得性ある説明がなければ、その独立性に疑念があると判断します。

  1. 1.大株主(持株比率10%超)に関わっている(いた)(※4)
  2. 2.親会社、関連会社に在籍している(していた)(※4)
  3. 3.過去に当該企業の業務執行者であった(※4)
  4. 4.主取引先(金融機関を含む)に在籍している(※5)
  5. 5.当該企業から顧問契約料等役員報酬以外に報酬を受けている(※6)
  6. 6.担当監査法人に在籍している
  7. 7.当該企業の社内取締役と親族関係(3親等内)にある
  • ※4過去10年以内に在籍していなければ独立性が確保されていると見なします。
  • ※5取引金額が双方の売上高から見て2%超(金融機関の場合は借入額が当該企業の総資産の2%超)の場合、主取引先と見なします。但し、数値が確認できない場合は取引関係にある企業は全て主取引先と判断します。
  • ※6顧問契約が無く、かつ報酬が1千万円以下の場合は独立性に影響しないと見なします。

(3)監査役及び監査役会に関する事項

対象監査役の経歴・資質・職務の執行実績、社外監査役の独立性等の妥当性を審議し賛否を判断します。

○主な行使基準

  • 合理的かつ納得性ある説明なく監査役の総数または社外監査役を減員(※7)する場合、代表取締役の選任に反対します(※8)
  • 下記(9)に定める「反社会的行為を行った企業」に選定した企業であって、明らかに株主価値毀損に繋がると判断される場合は、責任を取るべき監査役の再任に反対します。
  • 監査役としての実態的な活動が不十分(取締役会及び監査役会出席率が75%を下回る)と認められる社外監査役の再任は合理的かつ納得性ある説明がなければ反対します。但し、他の法人等の兼職数が5を超え、出席率が75%を下回る場合は理由を問わず反対します。
  • 社外監査役は独立性が確保されていない場合は反対します。
  • ※7監査等委員会設置会社における監査等委員である取締役にもこの基準を準用します。
  • ※8代表取締役が改選期でない場合は社内取締役の選任に反対します。
  • なお、社外監査役の独立性については、社外取締役と同様に考えます。

(4)役員報酬等に関する事項

役員報酬等の水準、仕組み等妥当性を審議し賛否を判断します。

○主な行使基準

  • 1. 役員報酬額の改訂
    • 役員報酬額の改訂に際し、合理的な理由がない場合には反対します。
    • 取締役増員に反対した場合、増員を理由とする役員報酬額の引き上げには反対します。
    • 3期連続赤字あるいは3期連続無配(3期連続ROEが5%以上の場合は除く)の場合、役員報酬額の引き上げには反対します。
  • 2. 役員賞与
    • 当期赤字にもかかわらず賞与を支給する場合、その支払いに反対します。
    • 社外取締役、監査等委員である取締役、監査役へ支給する場合、その支払いに反対します。
    • 下記(9)に定める「反社会的行為を行った企業」に選定した企業であって、明らかに株主価値毀損に繋がると判断される場合は、責任を取るべき取締役・監査役への役員賞与支給に反対します。
  • 3. 退職慰労金
    • 社外取締役、監査役、監査等委員である取締役への支払いは反対します。
      但し、退職慰労金制度廃止に伴う打ち切り支給はコーポレートガバナンス強化の証左と判断し、この限りとしません。
    • 下記(9)に定める「反社会的行為を行った企業」に選定した企業であって、明らかに株主価値毀損に繋がると判断される場合は、責任を取るべき取締役・監査役への退職慰労金支給に反対します。
    • 3期連続赤字あるいは3期連続無配(3期連続ROEが5%以上の場合は除く)の場合、退職慰労金の支払いには反対します。
  • 4. ストックオプション
    • インセンティブ喚起策として有効と判断した議案に賛成します。
    • 社外取締役、監査等委員である取締役、監査役、社外の者への付与には反対します。
    • 潜在的な希薄化比率(未行使のストックオプションも含む)が発行済株式数の5%を超える場合のストックオプション付与には反対します。
    • 行使価格の引き下げは合理的かつ納得性ある説明がなければ反対します。
    • 市場価格を下回る行使価格の設定には反対します。但し、株式報酬型ストックオプション(いわゆる1円オプション)はこの限りではありません。
    • 行使開始までの期間が2年未満の場合には反対します。但し、退職後のみ行使可能である場合を除きます。
  • 5. 株式報酬等
    • ストックオプションの基準を準用します。
    • 但し、社外取締役、監査等委員である取締役に対しては、業績連動報酬ではなく固定報酬として株式で支払う場合、一定範囲内(現金:株式=1:0.3以内)に限り可とします。

(5)剰余金の処分に関する事項

株主還元政策、内部留保等の水準の妥当性を審議し賛否を判断します。

○主な行使基準

  • 市場からの評価が低くかつ内部留保が過大(PBR1.0未満、株主資本比率70%以上またはネットキャッシュが総資産の25%以上)にもかかわらず、更なる内部留保の蓄積を図る場合は、合理的かつ納得性ある説明がなければ剰余金処分案に反対します。但し、自己株式取得を含む総還元性向が50%を上回る場合は、この限りではありません。
  • 3期連続赤字で配当を継続する企業に対しては、その妥当性を検討し、財務の安定が優先と判断すれば、剰余金処分案に反対します。

(6)資本政策に関する事項

資本政策の株主価値への影響等妥当性を審議し賛否を判断します。

○主な行使基準

  • 以下の資本政策に関する議案については、原則会社提案に賛成します。
    • 合併、営業譲渡・譲受、会社分割
    • 自己株式取得
    • 第三者割当
    • 優先株の発行 等
  • 但し、明らかに株主価値を毀損すると判断される議案には反対します。
  • 合併、会社分割等に係る割合について中立的な第三者による算定根拠の説明がない場合には、当該議案に反対します。
  • 財団設立・支援を目的とした第三者割当による自己株式処分については、財団設立・支援が中長期的に株主価値向上に資することに加え、希薄化率が一定の範囲内(3%以内)で、議決権が不行使、または第三者が適切な基準に基づき行使する場合(※9)には賛成します。
  • ※9信託形式において、信託受託者がスチュワードシップ責任に基づき策定した基準で議決権を行使するケースを指します。

(7)買収防衛策に関する事項

買収防衛策の導入・継続は、その目的や内容が株主価値向上に資するものか十分に検討したうえで賛否を判断します。

○主な行使基準

  • 以下の基準を全て満たさない買収防衛策には反対します。
    • 導入時において株主総会に議案として呈示されている。
    • 株主価値向上に資するとの合理的かつ納得性ある説明がある。
    • 有効期限(3年まで)の定めがある。
    • デッドハンド条項がない。
    • 取締役会に2名以上の社外取締役が存在する。
    • 独立委員会が存在する場合、全員の独立性が確保されている。
    • 拒否権付種類株式、複数議決権付種類株式の導入ではない。
    • 買収者に割り当てられた新株予約権について、被買収者が経済的対価を交付して取得できる旨の規定を含んでいない。
    • 買収者からの提案に対し、被買収者側の検討期間が無期限に延長される可能性がない。
    • 3期連続赤字あるいは3期連続無配(3期連続ROEが5%以上の場合は除く)で市場からの評価が低い(PBR1.0未満)企業ではない。
  • また、以下の基準を一つも満たさない買収防衛策には反対します。
    • 取締役会に一定割合(3分の1以上)の独立した社外取締役が存在する。
    • 独立委員会が主導で交渉・判断を行う。
    • 発動要件が明確で、独立委員会の勧告に従う。
    • 発動にあたっては株主総会の判断を仰ぐ。

(8)定款変更に関する事項

定款変更については変更事由の妥当性を十分に検討したうえで、株主価値への影響を考慮して賛否を判断します。

○主な行使基準

  • 以下の定款変更については、合理的かつ納得性ある説明がない限り、原則反対します。
    • 特別決議における定足数緩和
    • 取締役任期の延長、調整(期差選任)
    • 発行済株式数の2倍を超える発行可能株数の増枠
    • 種類株式の発行可能株数の設定
    • 取締役解任決議の加重
    • 会計監査人の責任限定契約
    • 剰余金配当の株主総会決議から取締役会決議への移行(但し、独立した社外取締役が2名以上、20%以上存在する場合を除く)

(9)反社会的行為に関する事項

法令違反行為、行政処分が科された行為、公序良俗に反する行為、環境問題への不適切な対応等、社会的責任の観点から問題となる行為をなした企業を「反社会的行為を行った企業」として選定し、ガバナンス強化を考慮した賛否判断を行います。

(10)株主提案及びその他の議案に関する事項

株主提案及びその他の議案については、株主価値向上に資するものか十分に検討し、賛否を判断します。具体的行使基準(1)から(9)とは異なる賛否の判断を行う場合、またはこれらの基準のみでは明確に賛否の判断ができない場合においては、運用委員会にて審議を行い、適切に賛否の判断を行います。

議決権行使結果

国内株式 議決権行使結果(2017年4月~6月)