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Resona Investment Outlook 2020.04 (りそなの投資環境見通し)

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2020年4月24日
Resona Investment Outlook 2020.04 (りそなの投資環境見通し)

<もくじ>
1. 2020年1~3月期のふりかえり
2. 2020年度の見通し【サマリー】
3. 2020年度の見通し【マクロ環境・金融環境】
4. 主要マーケットの見通し
5. りそなの独自指標

2020年1~3月期のふりかえり

米国S&P500指数は2月19日に最高値を更新し、そのわずか3週間後にベア相場入り(≒直近高値から2割超下落)しました。米国株式の長い歴史の中でもこれほどの急変は、プログラム売りが暴走した1987年のブラックマンデーと大恐慌の入り口となった1929年の急落時を除いて例がありません。
ウォーレンバフェット氏の名言“潮が引いてはじめて誰が水着をつけていないかわかる” にある通り、これまで十分に意識されていなかったマーケットの脆弱性が浮き彫りになっています。その一つが流動性のミスマッチです。原資産の流動性が低いにもかかわらず、ETFや投資信託という換金性が高い商品形態で最終投資家が保有している為、一斉に解約売りが出たときに値崩れを起こしやすいという問題です。ハイイールド債、新興国市場、そして史上はじめてマイナス圏に沈んだ原油相場などの下落幅が大きくなった背景には、この流動性のミスマッチ問題が影響していると考えられます。

(期間:2019年12月末~2020年3月末)

  • 【期間騰落率】使用インデックス…国内債券:NOMURA-BPI総合、国内株式:東証株価指数(TOPIX、配当込み)、先進国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース)、先進国株式:MSCI-KOKUSAI指数(配当込み、円ベース)、新興国債券:JPモルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)、新興国株式:MSCIエマージング・マーケット指数(配当込み、円換算ベース)、国内リート:東証REIT指数(配当込み)、先進国リート:S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円ベース)※【価格要因】先進国債券・先進国株式・新興国債券・新興国株式・先進国リートについて、上記の使用インデックスの現地通貨建ての騰落率を用いて算出(先進国リートについてはドル建てを使用)※【為替要因等】期間騰落率から価格要因を除いたもの(期間騰落率 - 価格要因)

【出所】 ブルームバーグの公表データに基づいて、りそなアセットマネジメント作成

主要マーケットの見通し

資産クラス 見通し(今後6ヵ月程度)
国内債券 オーバーウエイト。日本10年国債利回りはゼロ%近傍で推移を予想。需給悪化から超長期債利回りには上昇圧力がかかる一方、10年以下についてはYCC維持で利回り上昇は抑えられる展開に。
国内株式 アンダーウエイト。2020年度の1部上場企業業績は2年連続の経常減益の見通し。IMFの予測に基づく推計ではTOPIXの12ヵ月先EPSは2月末の122から2020年6月には99程度まで下方修正(約▲20%)される見通し。
先進国債券 オーバーウエイト。米・独などコア国債券とユーロ周縁国で2極化する展開を予想。2020年末には米10年債利回り0.8%、独10年債は▲0.1%程度までの上昇にとどまる見通し。
先進国株式 中立より低めポジション。米国株の予想EPSが2020年2月の最高値更新時の水準を回復するのは早くて2021年春頃を予想。当時の予想PER(19倍超)を上回る可能性は低く、上値は限定的。3月以降にFRBが打ち出した諸政策の巻き戻しが波乱要因に。
新興国債券 アンダーウエイト。1)新型コロナウイルスの感染拡大、2)過剰債務問題、3)コモディティ価格下落、が重なり経済ファンダメンタルズが脆弱な国の通貨安リスクに注意 。
新興国株式 アンダーウエイト。慢性的な経常赤字国など経済ファンダメンタルズが脆弱な国は、資本流出→通貨安→物価上昇→金利上昇→景気悪化→資金流出の悪循環が発生し易い。
国内リート 中立より低めポジション。超低金利環境は引き続き追い風となるものの、日本経済の下振れの影響は免れない。超長期金利の上昇には要注視。
先進国リート 中立より低めポジション。低金利環境継続は下支え要因となるものの、金融当局の支援策でクレジットリスクの表面化が先送りされている点に留意。商業不動産を取り巻くファンダメンタルズの悪化に要注意。

りそなアセットマネジメント株式会社
運用戦略部 投資戦略グループ作成
(監修:チーフ・ストラテジスト 下出 衛)

当ページは投資環境等に関する情報提供のためにりそなアセットマネジメントが作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。販売会社が投資勧誘に使用することを想定して作成したものではありません。また、記載されている内容、数値、図表、意見等は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。また、将来の市場環境の変動や運用成果を示唆・保証するものではありません。当ページは信頼できると判断した情報等をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。取引時期などの最終決定は、お客さま自身の判断でなされるようお願いいたします。当ページに示す意見等は、特に断りのない限り、当ページ作成日現在のりそなアセットマネジメントの見解です。また、りそなアセットマネジメントが設定・運用する各ファンドにおける投資判断がこれらの見解に基づくものとは限りません。