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Resona Investment Outlook 2020.10
(りそなの投資環境見通し)

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2020年10月30日
Resona Investment Outlook 2020.10 (りそなの投資環境見通し)

<もくじ>
1. 2020年7~10月期のふりかえり
2. 2020年度後半の見通し【サマリー】
3. 2020年度後半の見通し【マクロ環境・金融環境】
4. 注目トピック:日本の成長戦略 デジタル投資の推進
5. 主要マーケットの見通し
6. りそなの独自指標

2020年度後半の見通し【サマリー】

今秋のIMFの3大経済レポート「世界経済見通し(表題:長く困難な登り道)」「金融安定化報告書(経済回復への架け橋)」「財政モニター(復興のための政策)」は、各国がこの先採るべき政策を工程表まで付けて詳細に提示しています。

金融政策は「感染拡大が制御された後も、政策目標が達成されるまで緩和スタンスを継続すべき」とし、財政については「世界全体で金利が低下する中、質の高い公共投資のために借入を行うことは効果的な戦略となる」と論じています。また、成長を持続的なものとするため優先すべき投資先として「医療システムの整備、デジタルインフラの拡充、気候変動と環境保護への対応」を挙げています。

従来の金融緩和一辺倒の政策フレームから、金融と財政の一体化+成長戦略への転換が、政策当局者の間でコンセンサス化していると考えられます。

【投資戦略】 リスク資産のウエイトを小幅引き上げ

資産配分: 株式などリスク資産のウエイトを小幅引き上げます。①FRBの政策目標の変更により緩和的な金融環境が従来想定以上に長期化する見通しとなったこと、②財政・金融の一体的支援継続が下値リスクの抑制につながると予想されること、の2点が見直しの理由です。ただし、クレジットサイクルの調整が先送りされている状況は変わらず、新たな景気拡大局面への移行にはまだ不確実性が高いことから、株式のウエイトは中立の領域にとどめる保守的な資産配分を維持します。

主要マーケットの見通し

資産クラス 見通し(今後6ヵ月程度)
国内債券 中立。10年国債利回りはゼロ%前後で推移、超長期債については、引き続き、日銀が「適正」と示唆するYCC導入当時(2016年9月)のカーブ形状を基本シナリオとして想定:20年債0.4%、30年債0.5%、40年債0.6%近傍
国内株式 中立。グローバル景気に敏感なセクターの比重が高く(資本財・一般消費財・素材のウエイトが時価総額の約45%を占める)、世界経済が緩慢な回復にとどまる環境下では他市場に劣後する見通し。アップサイドリスクとして菅政権の成長戦略に注目
先進国債券 中立。欧州復興基金合意は周縁国債券にポジティブ要因。米国次期政権の拡張的財政政策の思惑から金利上昇圧力が燻るが、FRBの緩和姿勢がアンカー役に。10年国債利回りは2021年3月末時点で米国が0.75%、ドイツは▲0.45%の見通し
先進国株式 中立よりやや高めのポジション。景気回復を先回りして織り込んでおり、回復の後ずれリスクに対しては脆弱な状態。成長株が選好され易い投資環境が続き、極端な物色集中はボラティリティ上昇要因に。反トラスト法を巡る規制強化の動きを注視
新興国債券 アンダーウエイト。国内貯蓄不足の国で、中央銀行の国債買い入れへの依存が過度に高まる可能性。ドル安が一巡した際に、新興国通貨安が加速するリスク高まる
新興国株式 中立。中国、韓国、台湾の東アジア3ヵ国が時価総額ウエイトの約3分の2を占める。第14次5ヵ年計画(2021~25年)に向けた中国の経済政策、半導体市況が焦点に
国内リート 中立よりやや低めのポジション。景気循環要因とテレワーク普及によるオフィス需要低下などの構造要因の両面から下押し圧力。年率4%を越える利回りが投資魅力だが、想定を上回る減配リスクも。地価下落のリスクは織り込まれていない
先進国リート 中立。低金利環境の長期化は下支え要因。金融支援でクレジットサイクルの調整が先送りされている点に注意。オフィスリートの比重は約1割。

りそなアセットマネジメント株式会社
運用戦略部 投資戦略グループ作成
(監修:チーフ・ストラテジスト 下出 衛)

当ページは投資環境等に関する情報提供のためにりそなアセットマネジメントが作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。販売会社が投資勧誘に使用することを想定して作成したものではありません。また、記載されている内容、数値、図表、意見等は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。また、将来の市場環境の変動や運用成果を示唆・保証するものではありません。当ページは信頼できると判断した情報等をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。取引時期などの最終決定は、お客さま自身の判断でなされるようお願いいたします。当ページに示す意見等は、特に断りのない限り、当ページ作成日現在のりそなアセットマネジメントの見解です。また、りそなアセットマネジメントが設定・運用する各ファンドにおける投資判断がこれらの見解に基づくものとは限りません。