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投資を始める前に必ず知っておきたいルール 第2回

資産運用で失敗したくない方必見! 投資を始める前に必ず知っておきたいルール 第2回
資産運用で失敗しやすい2つのパターン①

りそなアセットマネジメント株式会社
運用戦略部 プロダクト・マネージャー
山口 佳子

第1回では、「資産運用の入口にしたい5つの条件」についてお話しし、その条件を満たすものとして「投資信託」という方法があることをご紹介しました。しかし、「資産運用」や「投資信託」などと聞くと、このように感じる方が多いのではないでしょうか?

「そうは言っても、投資信託だって損をする可能性があるんでしょ?将来のために投資を始めても、資産が減ってしまったら元も子もないよね。」
「損をしないためには、安いところで買って、高いところで売るのがいいのかな?でも、相場を見てこまめに売り買いする時間も知識もないし、自分には難しいかも。」

今回は、このような疑問やお悩みを解決するために、まず「資産運用で失敗しやすい2つのパターン」の1つめについてお伝えしていきたいと思います。

失敗しやすいパターン①

多くの方は、投資で利益を出すために「なるべく安いときに買って、高いときに売りたい!」と思われると思います。しかし、実際には全く逆のことが起こっていることをご存知ですか? 以下の図は、投資信託への資金の流入状況と、日経平均株価の値動きを比較したものです。こちらを見ると、株価が上がっている時に投資信託に資金が流入し、株価が下がっている時に投資信託から資金が流出していることが分かります。

(期間:2005年1月末~2019年10月末) *投資信託については、公募投資信託のうち株式投信のみを考慮
【出所】 投資信託協会、ブルームバーグの公表データに基づいて、りそなアセットマネジメント作成

つまり、本来とりたい行動とは全く逆の「高いときに買う」「安いときに売る」という、最も損失を出してしまいやすい動きが起こっているのです。

なぜこのような、本来したいこととは逆のことを行ってしまうのでしょうか?普通に考えれば、とても非合理的な行動のように見えるかと思います。しかし、実際に投資を始めて、大きな値動きや一時的な損失を目の当たりにしたりすると、「上がった時に、後を追いかけて買ってしまう」「下がった時に、怖くなって売ってしまう」などの感情的な判断を行ってしまいやすくなるのです。そして、このような感情的な判断に基づく合理的でない行動が、投資のパフォーマンスを悪化させる大きな要因の一つと言われています(このような事象は、近年『行動経済学』という分野で活発に研究されています)。

タイミングを狙って相場の上げ下げを取りに行くような短期目線の投資は、どうしても感情に左右されてしまい、上記のような失敗に終わってしまうことが少なくありません。(もちろん上手く出来る方も中にはいらっしゃいますが、かなりの知識やテクニックが必要となります。)なるべく失敗しにくい方法として、「長期投資(=一時的な変動に左右されずに持ち続けること)」をベースに始めていただくのがお勧めです。

次回は、「資産運用で失敗しやすい2つのパターン②」についてお伝えします。