金融経済教育レポート Vol.1
星野高校で出張授業を実施
2025年4月18日

未来資産形成ラボでは、2024年12月10日に星野学園 星野高等学校(以下、「星野高校」)にて出張授業を実施しました。
星野高校での出張授業は2022年の初回から毎年実施し、今回で3回目となります。理数選抜コースの高校2年生38名を対象に、「ニュースと私と資産運用~風が吹けば桶屋が儲かる?~」をテーマとし、身近な生活にまつわる経済や金融についての講義と、それをふまえたグループワーク形式の授業を行いました。
出張授業の内容
今回は大きく分けて、4つのテーマについて授業を行いました。
- インフレと私たちの生活について(為替レート、お金の目減り)
- お金を育てる手段「投資」について(金融商品、リスクとリターン)
- 資産運用成功の3つの秘訣について(長期・分散・積立)
- (グループワーク)ポートフォリオを考えてみよう!
インフレをキーワードに身近な経済・投資を解説
まず、日々の生活で感じる経済事象として、インフレについてのグループディスカッションを行いました。身の回りで値段が上がったものについて、その理由を考えてもらうと、輸送コストの高騰や商品の人気の過熱など様々な理由が挙げられ、生徒たちは日々のニュースなどでふれる情報に対して高い関心をもっていると感じました。
次に、インフレによってお金の価値が目減りしてしまうこと、そのために「お金を育てる」方法として、資産運用についての具体的な講義を行いました。株式や債券、投資信託などの金融商品の説明だけではなく、「投資はギャンブルとは違い、企業の成長を反映しながら中長期的にお金を育てること」「投資が経済の好循環をもたらし、世の中が豊かになる」といった、投資の本質も伝えられるよう努めました。
一方、投資にはリスクがあることも知っておいてもらわなければなりません。投資のリスクとリターンについてグラフなどを用いて説明し、分散投資によってリスクの軽減が期待できることなど、資産運用の秘訣について解説しました。
グループワークで分散投資を体験
後半は、講義で学んだ「分散投資」を実際に体験してもらうため、「ポートフォリオを考えてみよう!」と題したグループワークを行いました。各グループで運用の目標金額を設定し、国内外の株式・債券に分散投資するシミュレーションに挑戦。当ラボのメンバーと、ご協力いただいた埼玉りそな銀行の社員の方々がファシリテーターとして参加し、タブレットを用いた投資リターンの算出などのサポートを行いました。
生徒たちは、各資産のパフォーマンスを示したグラフや表とにらめっこしながら、電卓や手計算で試算に取り組んでいました。グループのメンバーとアイデアを出し合って資産配分を決定し、シミュレーションをすると、目標金額にかなり近いリターンを達成することができたグループも多く、ワークは大盛況となりました。
資産運用を身近に感じられる授業を
投資と聞くと、難しいイメージを持つ生徒も多いかもしれませんが、自分たちの身の回りで起こっている経済事象と合わせて考えたり、実際のデータを用いたシミュレーションを行ったりすることで、資産運用を身近に感じてもらえたのではないかと思います。
自分自身の将来にとっても、社会の成長にとっても、資産運用の意義は大きいものです。その意義を若い世代に伝え、理解を深めてもらえるような授業を今後も続けていきたいと思います。