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金融経済教育レポート Vol.7
北野高校で出張授業を実施

2026年1月30日

未来資産形成ラボでは2025年10月22日と2025年11月4日の二回に分けて、大阪府立北野高等学校(以下、「北野高校」)の高校1年生の希望者を対象に、出張授業を行いました。

北野高校での出張授業は今回で2度目となります。
1回目は2025年の2月にお伺いさせていただきました。
前回、授業終了後にたくさんの生徒さんからご質問をいただけるくらい好評だったこともあり、今回の授業では、1日目は46名、2日目は41名の多くの生徒さんに参加いただきました。

新NISAの導入により、若者にも投資文化が根付き始めた今日この頃ですが、金融庁の調査によると20代の口座開設比率は全体の11.6%とまだまだ少ない状況です。こんな状況の中、若々しい高校生の方が投資に興味を持ってくれているというのは嬉しい限りです。

今回の授業は、前回のテーマと同じ「ポートフォリオ作成のシミュレーションを通じて投資のリターンとリスクの関係を深く学ぶ」ことを軸に構成しました。

出張授業の内容

【1日目】

  • 投資とは?
  • 投資のリターンとリスクを詳しく学ぼう

【2日目】

  • ポートフォリオとは?
  • (グループワーク)ポートフォリオを考えてみよう

1日目:投資の基礎とリスクの理解

座学を中心に、株式や債券などの資産の特徴、投資におけるリスクとリターンの関係を学びました。株式のイメージを尋ねると、多くの生徒が「株主優待」と回答しました。通信会社の優待を例に挙げた際、「ギガ!」というユニークな意見も飛び出ました。
(高校時代、通信制限で苦労した経験があるので、この発想には思わず共感しました。調べたところ、一部の通信会社では株主優待として通信料が無料になるなどのサービスを提供している事例もあるようです。)

また、標準偏差を用いたリスク計算のワークも実施。難易度の高い内容でしたが、生徒の皆さんは過去に情報の授業で学んだ知識を活用し、目を見張るほどの速さで理解していました。しばらくすると生徒同士での答え合わせが始まるなど知的好奇心の高さが伺えました。

標準偏差を用いたリスク計算のワークを行っている写真

2日目:ポートフォリオ作成に挑戦

「あなたは現金100万円を持っています。10年後に200万円を目指すポートフォリオを作成してください」というテーマでグループワークを実施いたしました。投資効率(※)を最大化することを目標に、各グループとも真剣に取り組んでいただけました。

結果は、予想を大きく上回るものですべてのグループが投資効率1以上を達成しておりました(勘では中々達成できない数字です)。同じ値を出すグループも複数あり、非常にレベルの高いワークとなりました。

各グループの投資効率を発表する際は、教室が大いに盛り上がり、投資の面白さを実感していただけたようです。

投資効率が一番高かったグループを表彰している写真
各グループの投資効率の写真

すべてのグループで投資効率(リターン÷リスク)1以上でした。驚きです!
(※)投資効率とは、リスクに対してどれだけ効率よくリターンを得られているかを示す指標です。一般的には、数値が 1を超えると優秀、2を超えると非常に優秀とされています。
投資はリターンを得るだけでなく、必ずリスクを伴います。理想的なのは、リターンが高く、リスクが低い状態です。 そのため、目先のリターンだけでなく、リスクにも目を向けることが重要です。今回のワークでは、こうした考え方を踏まえ、投資効率を最大化することを目的に取り組んでいただきました。

生徒さんの声

授業後、本授業開催にあたりご協力いただきました 社会科の黒田先生が「投資部を作ったら入りたい人?」と問いかけると、多くの生徒が手を挙げる場面がありました。

ぜひ皆さんで一緒に考えながら実際の投資とはどんな感じなのか、許容リスク範囲内で楽しんでいただきたいです!

質疑応答では、「インフレによって貯金が目減りするリスクと、投資するリスクはどちらが高いですか?」という質問が寄せられました。今回の授業では、投資のリターンとリスクの関係を深く学ぶことを軸にしながら、資産の在り方を考えるきっかけや、投資に関する正しい知識など、さまざまな学びを届けたいという想いがありました。 この質問は、授業内容をしっかり理解しているからこそ出てきたものだと思い、狙いが伝わっていたことがとても嬉しかったです。

アンケートでは、ポートフォリオにおける投資効率の考え方を独自に数式化するなど、投資への関心の高さがうかがえました。他にも

  • 投資は難しいものだと思っていたが、ポートフォリオの作成などを通じて身近なものに感じられた
  • 投資のイメージがわきやすくなった
  • 複利だと単利と元本は同じなのに短い年数で投資金額が増えるのが面白かった
  • ポートフォリオを組み立てるのが楽しかった

といった声がありました。
投資は高校生にとってまだ身近なものではなく、資産運用自体も理解が進みにくい分野ですが、今回の授業が金融リテラシーを高め、資産運用の世界を知る第一歩になっていたら幸いです。

「校長ブログ」

最後に、北野高校の浅田充彦校長先生による「校長ブログ」をご紹介して、本レポートのまとめとさせて頂きます。このブログは、浅田校長先生自ら本授業に足を運んで下さり、ご自身の感想を添えて早速当日同校HPへ掲載して頂いたものです。

「放課後に社会科教室で希望者対象に、2回目の金融セミナーが開催されました。 今日は1回目の復習から始まって「ポートフォリオ作成で資産運用の極意をマスターしよう!」をテーマに、「ポートフォリオを考えてみよう」というグループワークに取り組みました。 」
北野高校HPより一部抜粋)

「ポートフォリオを考えてみよう」というテーマの授業を受けている生徒たちの様子を写した写真

前回に引き続き、出張授業の機会を作ってくださった浅田校長先生、黒田先生には改めて心より感謝申し上げます。この学びのつながりが続き、再び北野高校の皆さんとお会いできる日を、未来資産形成ラボ一同、心から楽しみにしております!