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やさしく解説 “りそにゃ”のお金のギモン 人生100年時代の生活とお金

第94回 解散総選挙と景気と株価

自民党が圧勝した先日の衆議院選挙は、金融市場にどんな影響があったと思う?

ワタシには全くわからないです。

過去のパターン通りに株価が急騰したけど、値幅は特に大きかった。相場は同じ歴史の繰り返しでもあるんだ。

ちゃんと理由があるのですね。

その通り、だから学びは面白い。

昨年末の日経平均株価は約5万円でした。年が明けてしばらくして高市総理が解散総選挙の意向を表明してすぐに株価の急騰が始まりました。そして、選挙情勢を受けて続伸、選挙結果を受けた更なる暴騰と続きました。上昇の値幅は一時8千円以上と非常に大きなものでした。

選挙結果と景気や株価動向には明確な因果関係があります。政権運営に行き詰まった時の政権が解散総選挙に打って出て、選挙結果で国民の支持が強いか弱いかが判明することで、政権運営の安定度、長期的な景気と株価の方向性が決まる要因になるのです。

解散総選挙で与党が大勝すれば、政権運営は安定して長期安定政権への道筋が開けます。そして、政治が長期安定すれば経済運営もスムーズになります。自民党内での足の引っ張り合いや野党の抵抗が小さくなり、政権として実現したい経済政策が可能になるからです。こうして長期景気拡大への道が開けます。更に、景気が良ければ企業収益も良いので、株価にもプラスです。分かりやすく図式化すると、解散総選挙で大勝すれば長期安定政権が実現して長期景気拡大を導き、結果として株式は大相場を作るのです。株式の長期上昇相場を大相場と呼びます。これが自民党政治でパターン化しているのです。

今世紀に入ってこのパターンで成功したのが2001~06年の小泉政権と12年~20年の第2次安倍政権です。共通する特徴は、政権運営を解散総選挙で大勝して安定させたことです。そして、両総理とも在任期間中に長期の景気拡大を実現しました。結果として、在任期間中に株価が大きく上昇する大相場を作りました。

今回の解散総選挙でも同じパターンが繰り返されることへの期待で株価を大きく持ち上がっています。高市総理は公約とした「国論を二分する大胆な政策」をこれから強力に推し進めるとみられます。それは経済面では責任ある積極財政、食料品の消費減税、危機管理投資、成長投資などです。早くも市場の注目は3月の訪米でどう日米経済協力を打ち出すかに移っています。

(埼玉新聞 2026年2月23日掲載)

チーフ・エコノミスト/チーフ・ストラテジスト 
黒瀬 浩一

黒瀬浩一

1999年より20年以上にわたり、エコノミスト/ストラテジストとして資産運用業務に一貫して従事。「りそなの顔」としてBSテレビ東京「日経+9」、日経CNBC「昼エクスプレス」等のレギュラーコメンテーターを務めるなど、情報メディアへの執筆・出演も多数。2023年からNewsPicksプロピッカーに就任。資産形成Webメディア「finasee(フィナシー)」にコラムを連載中。

(著書)
「時代の「見えない危機」を読む ――迷走する市場の着地点はどこか」(2020年、慶應義塾大学出版会)

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(略歴)

  • ―1987年 慶応義塾大学 商学部を卒業後、大和銀行(現りそな銀行)に入行
  • ―1990年 ダイワ・オーバーシーズ・ファイナンス(香港)を皮切りに一貫して証券投資業務に従事
  • ―1996年 公益財団法人国際金融情報センターで米国担当シニアエコノミストに従事
  • ―1999年 信託財産運用部(現りそなアセットマネジメント株式会社)にて、一貫してエコノミスト、ストラテジスト業務に従事

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