金融経済教育レポート Vol.8
高津高校で今年も出張授業を実施しました!
2026年8月21日
未来資産形成ラボでは、2026年6月11日、大阪府立高津高等学校(以下、高津高校)において、高校1年生・高校2年生の希望者を対象とした放課後出張授業を実施しました。
昨年度に続く開催となり、公共科をご担当されている吉光先生から「今年もぜひ実施してほしい」とのお声掛けをいただき、実現したものです。
今回は、高津高校OBでもある当社代表取締役の西山社長も参加し、授業冒頭に生徒の皆さんへメッセージを送りました。高津高校の校訓である「自由と創造と日新日進」に触れながら、自ら考え行動することの大切さについて語る西山社長の言葉に、生徒の皆さんは真剣な表情で耳を傾けていました。
高津高校OBでもある当社代表取締役西山社長からのメッセージ
投資は、いつから始めるべきですか?
授業前の事前の質問を募集したところ生徒から印象的な質問がありました。
「投資は少額からでもなるべく早いうちに行うべきですか。それとも、投資に使えるお金が十分に貯まってから始めた方がよいのでしょうか。」
投資について学び始めた高校生の皆さんならではの素朴な疑問ですが、資産形成において非常に重要なテーマでもあります。
もちろん、投資に絶対の正解はありません。しかし、長期投資の考え方では、「多くの資金を一度に投資すること」よりも、「少額でも早く始めること」に大きな意味があります。
なぜなら、投資期間が長くなるほど、複利効果を活かせる可能性が高まるためです。
例えば毎月少額ずつ積み立てる場合でも、長い時間をかけて運用することで、利益が利益を生み出すサイクルが働きます。将来の大きな資産形成につながる可能性があることを、生徒の皆さんにもお伝えしました。
身近なものから学ぶ「経済のつながり」
授業では、経済が私たちの日常生活とどのようにつながっているのかについても考えてもらいました。
「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざを題材に、世界の出来事が身近な暮らしへどのように影響するのかを説明しました。
その流れで取り上げたのが、中東情勢と石油価格の関係です。生徒の皆さんにとって身近な例として、授業ではポテトチップスを題材に説明しました。
実は、ポテトチップスの袋にも石油由来の素材が使用されています。最近では、原材料や資材価格の高騰を背景に、一部の商品でパッケージの仕様が見直された事例も見られました。
もし石油が不足したり価格が上昇したりすると、ガソリンだけではなく、お菓子の包装や日用品の価格にも影響が及ぶ可能性があります。
授業では実際のポテトチップスを用いながら説明しましたが、生徒の皆さんからは驚きの声が上がりました。
投資を学ぶことは単にお金を増やすことではありません。世界で起きている出来事と自分の生活とのつながりを理解する力を養うことでもあるのです。
リスクとリターンを体験するワーク
授業後のアンケートでは、「投資のリスク・リターン」が特に役立ったと回答する生徒が最も多く見られました。
投資においてリスクという言葉は、「危険」という意味ではなく、「値動きの幅」を意味します。
一般的に、高いリターンが期待できる資産ほど値動きも大きくなり、反対に価格変動の小さい資産は期待リターンも小さくなる傾向があります。
そのため大切なのは、「できるだけ高いリターンを目指すこと」ではなく、自分に合ったリスク水準の中で投資を続けられることです。
授業で実施したポートフォリオ作成ワークでは、生徒自身が資産配分を考えながら、リスクとリターンのバランスについて学びました。
実際のワークで使用したスライド(抜粋)
学年ごとに異なった関心テーマ
アンケート結果では、学年ごとの特徴も見られました。
高校1年生では、
- 長期・分散・積立投資の重要性
- ポートフォリオを考えるワーク
への関心が比較的高く見られました。
一方、高校2年生では、
- 株式会社の仕組み
- 株式や債券の役割
への関心が高い傾向がありました。
公共の授業で株式会社について学ぶ機会があることが影響している可能性も考えられますが、アンケート結果だけでは明確な要因までは判断できません。
ただ、同じ授業であっても学年によって興味を持つテーマが異なることは、生徒一人ひとりの学びの段階に応じた金融教育の重要性を改めて感じる結果となりました。
授業アンケートより、りそなアセットマネジメントが集計
なぜ「長期・分散・積立」が大切なのか
資産形成について考える際、私たちが大切にしている考え方が「長期・分散・積立」です。
投資の世界では、将来の値動きを正確に予測することは誰にもできません。
だからこそ、
- 長い時間をかけて投資する(長期)
- 複数の資産や地域に投資する(分散)
- 定期的に少しずつ投資する(積立)
という方法が重要になります。
例えば、一つの会社だけに投資すると、その会社の業績次第で大きな損失が発生する可能性があります。しかし、国内外のさまざまな企業へ分散して投資することで、一社の不調による影響を抑えられる可能性があります。
また、積立投資は価格が高い時には少なく、安い時には多く購入することにつながるため、一度に投資する場合と比べて購入価格を平準化する効果が期待できます。
将来を予測することは難しくても、将来に備えることはできます。
今回の授業が、生徒の皆さんにとってお金や経済、そして将来の資産形成について考えるきっかけになれば幸いです。
今後も未来資産形成ラボでは、金融リテラシー向上を通じて、将来世代の学びを支援して豊さを提供してまいります。