金融経済教育レポート Vol.9
栄東高校の皆さんを埼玉りそな銀行本社へお迎えし、本社見学・出張授業を実施
2026年9月25日
未来資産形成ラボでは、2025年12月4日に学校法人佐藤栄学園 栄東高等学校(以下、「栄東高校」)の希望者約70名を埼玉りそな銀行本社へお迎えし、本社見学と出張授業を実施しました。金融機関の役割や働く環境を実際に見学いただき、金融機関の役割や働く環境への理解を深めていただくとともに、授業やグループワークを通じて資産形成や分散投資について学んでいただきました。
大変ありがたいことに栄東高校の皆さんに向けて行う授業はこれで4回目となります。 実は当日、生徒の皆さんは学校での試験を終えた後の授業でした。ハードなスケジュールにもかかわらず、授業中は真剣な表情で話に耳を傾け、グループワークにも積極的に取り組んでいただき、ありがとうございました。
まずは埼玉りそな銀行本社を見学
当日は、まず埼玉りそな銀行本社の見学を実施しました。
2階講堂や6階役員フロア、1階の「りそなYOUTH BASE 浦和」(※1)などを見学し、金融機関の役割や実際の職場環境、地域社会に貢献するりそなの取り組みについて理解を深めていただきました。
埼玉りそな銀行の役員フロアには、ガラス張りの役員室が並んでいます。普段なかなか目にすることのできない空間ということもあり、生徒の皆さんがとても熱心に見学されている姿が印象的でした。
さらに、講堂では「1億円の重さ体験」を実施しました。もちろん本物の現金ではありませんが、生徒の皆さんからは「思ったより重い!」「意外と持てる!」などさまざまな声が上がり、会場は大いに盛り上がりました。
「なぜ値段は上がるの?」から広がる経済への興味
本社見学の後は、未来資産形成ラボによる出張授業です。
まずはアイスブレイクとして、「最近、モノの値段が上がったと感じるものはありますか?」というテーマについて考えてもらいました。
生徒の皆さんからは、「ガソリン」「コーラ」「グミ」「コンビニのおにぎり」など、さまざまな意見が挙がりました。普段の生活の中で物価の変化をしっかりと感じ取っていることに驚かされました。また、生徒の皆さんが物価上昇を身近なものとして捉えていることが分かったところで、授業では価格上昇の背景についても考えてもらいました。
ここで、読者の皆さんにも一つ質問です。
2026年8月時点のチョコレート100gの価格は414円です。一方、2021年8月は214円であり、この5年間でおよそ2倍近くまで上昇しています。(※2)この値上がりの要因は何だと思いますか?
この背景にはさまざまな要因がありますが、その一つがロシアとウクライナの戦争です。チョコレートには植物油が使用されており、ロシアとウクライナは世界有数の植物油の生産国として知られています。両国の衝突によって植物油の供給が不安定化し、原材料価格の上昇につながりました。また、中東情勢の緊迫化などにより物流コストも上昇しており、こうした要因がチョコレートの価格にも影響を与えています。
授業では、このような身近な商品の価格変動を題材に、地政学リスクや国際物流の仕組みについてお伝えしました。講師の南川から説明を行うと、「なるほど」「そういうことか」と納得した様子が伺えました。実際にアンケートでも「ニュースで見ると、一見自分たちとかかわりのないと思えるような事象が我々の生活と連結するとともに影響していることが多くあることに、とても興味がわきました。」との声をいただいており、経済をより身近なものとして捉えていただけたのではないでしょうか。
その後の授業では、株式や債券の仕組みについて学んでいただくとともに、「長期・分散・積立」という資産運用の基本となる3つのポイントについてお伝えし、投資に対する理解を深めていただきました。
授業後のアンケートでは、「将来投資をしてみたい」「NISAを活用したい」といった声も寄せられ、金融や経済、資産形成についても自身の将来や日常生活に関わるものとして身近に感じていただけたようです。
グループワーク
授業の後半では、複数の資産を組み合わせながら、より投資効率の高いポートフォリオを作成することを目標に、グループワークを行いました。
生徒の皆さんは、それぞれの資産の特徴やリスク・リターンについて意見を出し合いながら、「どの資産をどの程度組み入れるべきか」を真剣に考え、活発な議論の末、各グループならではの考え方が反映されたポートフォリオが完成しました。
また、各グループが作成したポートフォリオや投資判断の理由を共有したところ、「リターンが低い国内債券は組み入れない方が良いと思っていたが、ポートフォリオ全体のリスクを抑える役割があることに気付いた」と新たな気付きを得る場面も見られました。自分たちとは異なる視点や判断基準に触れることで、多様な考え方を学ぶ貴重な機会になったのではないでしょうか。
今回のワークでは、投資効率の高いポートフォリオを目指して取り組んでもらいましたが、資産運用には絶対的な正解があるわけではありません。大切なのは、自分自身の目標や考え方に合わせて判断することです。
今回の授業を通じて、生徒の皆さんが資産運用や投資について考えるきっかけを得るとともに、「自分ならどう考えるか」を主体的に考える機会になっていれば嬉しく思います。
最後に
今回の金融経済教育授業では、埼玉りそな銀行の本社見学を通じて金融機関の役割について学んでいただくとともに、授業やグループワークを通じて、資産形成や分散投資の考え方を体験していただきました。
授業後のアンケートでは、「お金の重さを物理的にも比喩的にも理解した」というコメントもあり、実際に1億円の重さを体験し、お金の価値や役割について考えたことに加え、授業を通じてお金を取り巻く社会や経済の仕組みについても理解を深めていただけたことが伺えます。
さらに、「授業を受けて以前より金融や経済について興味を持ちましたか?」という質問に対し、参加した全ての生徒が「授業前より興味が湧いた」と回答してくださいました。金融や経済をより身近なものとして感じていただき、関心を高めるきっかけをご提供できたことを、私たち未来資産形成ラボ一同大変嬉しく感じています。
今回の授業が、未来資産形成ラボの目指す「誰にとっても資産形成がより身近で当たり前の未来を創る」ための第一歩となり、生徒の皆さんが将来のお金との向き合い方を考えるきっかけになっていれば幸いです。
りそなアセットマネジメントは、今後も若い世代の皆さんに金融や投資をより身近に感じていただけるよう、金融経済教育活動に積極的に取り組んでまいります。
栄東高校の先生方および生徒の皆さん、ご参加いただき、誠にありがとうございました。
- (※1)かつての社内保育所をリニューアルし、地域課題の解決や地域活性化を目的として開設された施設です
- (※2)総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)」を参照