Resona Investment Outlook 2021 Winter
(りそなの投資環境見通し)
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<もくじ>
1. 2020年11月~2021年1月期のふりかえり
2. 2021年の投資環境見通し【サマリー】
3. 2021年の投資環境見通し【マクロ・金融環境】
4. 注目トピック:米国金融政策の正常化時期を探る
5. 主要マーケットの見通し
6. りそなの独自指標
2021年の投資環境見通し【サマリー】
2021年のグローバル市場は、コロナ後を睨んだ成長期待と財政・金融両面からの政策支援が併存し、株式などのリスク資産が買われ易い環境が続くと想されます。
通常、景気見通しと政策支援はトレードオフの関係にあります。景気見通しが改善してくれば、投資家としては政策支援が弱まることを見越してリスク抑制を検討し始める必要があります。今回はそのタイミングの見極めが非常に重要です。
世界各地で新型コロナワクチンの接種が始まり、ようやくトンネルの先の光が見えてきました。しかし、主要国の政策支援はこの先もまだまだ続く見通しです。
FRBは昨年8月、潜在成長率と物価のすう勢的低下に対応するため、雇用・物価の目標を見直しました。一方、バイデン新政権は「格差是正」を政策の柱に掲げてスタートしました。経済政策を主導する財務長官は、「高圧経済(≒力強い需要と逼迫した労働市場)」を一時的に容認することが潜在成長率引き上げに有効、と主張していたイエレン元FRB議長です。財政・金融の一体的支援は、コロナ後も続く可能性が高いと考えられます。
【投資戦略】リスク資産のウエイトを更に一段引き上げ
資産配分: 株式などリスク資産のウエイトを従来から更に一段引き上げます。新型コロナワクチン接種が始まり経済の先行きに対する不確実性が後退する中でも、財政・金融の一体的支援が継続すると判断される為です。
リスクシナリオとしては、新型コロナウイルス感染拡大の長期化と米国長期金利が大幅上昇するケースが挙げられます。
ワクチン接種は既に世界50ヵ国以上で始まっていますが、全人口に対する比率はまだ1%にも満たない状況です(1月25日時点)。米国では秋口には集団免疫獲得の目安となる7割(ワクチン接種+感染者数)に到達すると予想されていますが、大きく後ズレしないか注視が必要です。
主要マーケットの見通し
資産クラス | 見通し(今後6ヵ月~1年程度) |
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国内債券 | 中立より低めのポジション。10年国債利回りは変動幅拡大観測から米国金利との連動が高まり、年末までに0.06%程度までの上昇を見込む。超長期債については上限を従来予想より各10bp引き上げ、20年債0.5%、30年債0.6%、40年債0.7%に |
国内株式 | 中立より高めのポジション。グローバル製造業在庫循環の拡大局面入りは、主力セクターである電機、機械セクターの追い風に。2022年度の企業収益が最高益更新が見通せる段階でTOPIX2000ポイント、日経平均株価3万円も視野に |
先進国債券 | 中立より低めのポジション。バイデン政権の拡張的財政政策が金利上昇圧力となるが、FRBの大規模緩和継続と海外からの旺盛な投資需要が金利上昇を抑える要因に。2021年12月末時点で米10年国債利回りは1.25%、ドイツは▲0.35%の見通し |
先進国株式 | 中立よりやや高めのポジション。物色が拡がり大型成長株への極端な物色集中は徐々に解消。2021年末時点の予想値はS&P500指数が4050ポイント、ストックス欧州600指数は425ポイント。米国長期金利の大幅上昇が最大のリスク要因 |
新興国債券 | アンダーウエイト。国内貯蓄不足の国で、中央銀行の国債買い入れへの依存が過度に高まる可能性。ドル安が一巡した際に、新興国通貨安が加速するリスクに要注意 |
新興国株式 | 中立より高めのポジション。中国、韓国、台湾の東アジア3ヵ国が時価総額ウエイトの約3分の2を占める。テクノロジーセクターの比率は中国約35%、韓国約50%、台湾70%強と高い |
国内リート | 中立。オフィス空室率/賃貸料などファンダメンタルズの底入れがまだ見えないが、国内株、同不動産セクターに対する相対的出遅れ感から、更なるアンダーウエイトの可能性は低下。年率4%を越える利回りが引き続き下値を支える |
先進国リート | 中立よりやや高めのポジション。データセンター、ストーレッジなど産業施設が堅調、オフィスリートの比重は約1割。商業不動産の信用リスクの高まりには引き続き要注視 |
りそなアセットマネジメント株式会社
運用戦略部 投資戦略グループ作成
(監修:チーフ・ストラテジスト 下出 衛)
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