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Resona Investment Outlook 2021 Autumn
(りそなの投資環境見通し)

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2021年10月29日
Resona Investment Outlook 2021 Autumn(りそなの投資環境見通し)

<もくじ>
1. 2021年7月~2021年10月のふりかえり
2. 2021年度後半の投資環境見通し【サマリー】
3. 2021年度後半の投資環境見通し【マクロ・金融環境】
4. 注目トピック:中国の2つの問題『過剰債務と電力不足』を検証
5. 主要マーケットの見通し
6. りそなの独自指標

2021年度後半の投資環境見通し【サマリー】

コロナ後のマーケットは第3ステージに入ったと見ています。第1ステージは株価が大底を打った昨年春から10月までの期間です。政策総動員で株式などリスク資産は大きく反発するものの、コロナ感染の終息が見えず、各マーケットはボラタイルな動きとなりました。第2ステージはワクチン開発が相次いだ昨年11月から今年秋口までの期間で、トンネルの先の光が見え始める中、大規模な政策支援が続き各市場は総じて安定した動きが続きました。そして、第3ステージです。

ワクチン接種が世界各地で進み、経済活動の正常化が広まっています。9月発表のOECD世界経済見通しでは、先進国の経済水準はすでにパンデミック前の水準を回復し、来年末にはコロナ前の予測水準まで回復する見通しです。他方、これまで経済・マーケットを強力に支えてきた政策支援の正常化も模索され始めました。既に北欧や資源国では利上げが開始され、FRBもテーパリングに着手しました(下図)。

この先は、景気循環の転換が焦点となります。その中心となる米国景気は昨年4月に景気後退を終え、現在は拡大局面の18ヵ月目です。「米国の景気拡大は老いて終わるのではなく、FRBに止めを刺される」と言われます。次の景気後退も例外ではないでしょう。当社ではFRBの利上げ開始はテーパリング終了1年後の2023年央からと予想しています。景気に抑制的な水準まで利上げが進むのは早くてもその2年後、つまり2025年頃となります。米国景気の転換点が見え始めるまでは、株式などのリスク資産が選好され易い投資環境が継続すると予想します。

【投資戦略】株式等リスク資産優勢 資産内のバラツキ拡大

資産配分:景気拡大と緩和的な金融環境が併存する見通しから、株式などのリスク資産のウエイトを高めにとる戦略を継続します。ウィズコロナの経済正常化と政策支援の正常化が同時進行します。2021年度後半はその初期段階にあたり、過去1年に比べ、市場の変動率は高まると予想されます。同一資産にあっても、地域・業種間でパフォーマンスのバラツキが大きくなると予想されます。投資環境の変化を見極め、機動的にウエイトを見直す必要があると考えます。

主要マーケットの見通し

資産クラス 推奨ウエイト 見通し(今後6ヵ月~1年程度)
国内債券 中立 米国債との高い相関が続く。米国10年債の2%を越えが視野に入る際には、YCCの見直し模索の動きも
国内株式 やや
オーバー
ウエイト
欧米株に比べた出遅れ感が再び強まる。短期景気サイクルの底入れで日経平均株価の3万円台定着へ
先進国債券 やや
アンダー
ウエイト
テーパリング終了1年後の23年央に利上げ開始が基本シナリオ。ECBは最速で24年に正常化着手へ
先進国株式 中立 米国株は株価バリュエーション下げ渋り、利益成長並みの上昇ペースに。欧州株に相対的上値余地
新興国債券 アンダー
ウエイト
ファンダメンタルズ脆弱国は、予防的に金融引き締めを進めざるを得ず、景気へのマイナス効果示現に注意
新興国株式 中立 時価総額で約3分の1強を占める中国の政策動向が焦点。プラス・マイナス両面から見る必要。
国内リート 中立 オフィス市況の先行き不確実性から、先進国リートに対してアンダーウエイト。
先進国リート やや
オーバー
ウエイト
長期金利上昇と経済再開が綱引き。オフィス比重は1割程度、業種分散の効果が期待される

りそなアセットマネジメント株式会社
運用戦略部 投資戦略グループ作成
(監修:チーフ・ストラテジスト 下出 衛)

〈当資料に関するご留意事項〉

  • 当資料は、投資環境や投資に関する一般的事項についてお伝えすることを目的にりそなアセットマネジメント株式会社が作成した情報提供資料です。
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